学生時代はインテリアデザイナーを目指していましたが、とあるきっかけで、外資系の化粧品会社へ就職することになりました。作品と向き合う日々から、リアルにお客様と接する日々に変わり、直接お言葉や笑顔を交わせるのが楽しかったです。ある年、全国売上一位の表彰を受けましたが、数字を気にしたことはなく、ひたすら目の前のお客様のことを考えてきたように思います。
当時から休みの日には世界中のスパを巡ってきましたが、印象的だったのはギリシャです。美しい緑の海水に浮きながら、「余分な感情や力を手放し、リセットしましょう」というトレーナーの言葉に、無になれたと実感。ゼロベースになると、自分に素直になれるんですよね。「日本にもこんなスパがあれば…」と思った私は、29歳で整体師や友人と会社を設立しました。

30代後半からはラボを運営しながら、化粧品メーカーのメソッド開発のため、東京と名古屋を往復していました。そして一区切りついた41歳の時、東洋医学を本格的に学びたいと、四年制の医療大学に進学することを決意。毎日4時起きで勉強に励みました。

改めて、器官や病態を重視する「西洋医学」と、体質や心の状態を診て身体全体の調和を図る「東洋医学」を同時に学べたことで、世界が広がりました。
また10代のクラスメイトと授業を受けたり話したりする中で、今の若者の目線が知れ、刺激を受けたのも大学での学びでした。

身体を動かしたくても「運動は辛そう」「あちこち硬いから」と苦手意識を持つ方が多いかもしれません。でも私たちのラボでは、身体を動かす＝運動ではなく、注目すべきは意識。その方の中にある「苦手」「コンプレックス」を見極め、改善するアプローチとして「鍼灸」「トリートメント」「運動」などを提案するところが特長です。「べき」「ねば」はなく、まずは意識や思い込みを省くことからスタート。身体を動かしていくことで脳も活性化され、動きがポジティブになっていきます。
ちなみに私が健康を守る上で大切にしているのは、笑うこと。元気の出ない時こそ声を出して笑うようにしています。笑顔は明るい波動を伝える魔法。どんな悩みやコンプレックスも笑顔が吹き飛ばしてくれるんです。

人生、特に働く中では、誰でも失敗は恐いし、つい人の目を気にしてしまいます。でも失敗するほど改善でき、良いものが作れると思うんです。だから怖がらず、失敗ありきで進んでみてください。周りの目なんて気にせず動けば、必ず何かが変わり仲間も増えていきますよ。
また人と関わることは楽しく、学びになります。価値観の相違があっても学びと捉えれば、自分の考え方も世界観も広がるんですよね。
私もこれまでお世話になった方やお言葉を大事にしながら、周りの方と力を合わせ「人の役に立つもの」を作っていきたいです。